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おすすめ定番チューバマウスピース5選

まずは楽器との相性で標準的なものを使おう!

「チューバも楽しくなってきたしMyマウスピースほしいな!」

でもどれを買えばいいのかわからない…という方に、チューバサダーズのマウスピース沼担当の西部がガッツリ解説しちゃいます。

目次

チューバと言っても楽器の種類は様々

ピストンチューバとロータリーチューバの2種類があり、楽器の調性もF管、E♭管、C管、B♭管と4種類あります。更にシャンク(マウスピースの差込口)もアメリカンシャンク、ユーロシャンク、ユニバーサルシャンクと様々です。吹きやすいマウスピースを選ぶというのも大切なのですが、基本的には楽器との相性が大切になってきます。その中から、自分の好みなものを見つけるという流れが良いでしょう。

今回は楽器の種類ごとにおすすめのマウスピースを紹介します。なるべく各マウスピースの特徴を詳しく解説しますが、マウスピースは個体差がありますので、可能な限り試奏をしてから購入することです。

標準的なリム内径とは

極端に小さなものや大きなものは避けましょう。重さに関しては、例えばC管フロントアクションには少し軽めのマウスピースが、B♭縦バスには少し重さのあるものが合っていたりと様々です。ですが、内径が33mm以上のものや逆に31mmなどサイズが極端なものを使う場合はある程度慎重になる必要があります。ドイツ人の大人と日本人の中高生だと明らかに顔の大きさが違いますよね。上手いプレイヤーがみんながみんな大きいマウスピースで吹いているかというとそういう訳でもなく、人それぞれです。33mm以上を普段から吹きこなせるプレイヤーはその人の奏法との相性もあり、マウスピースを大きくすればデカい音が出るわけでは無いですし、パワーが出るというわけではありません。B♭管やC管では32.5〜32.9mm、F管では32.0mmが標準的です。

ピストンチューバ C管, B♭管編

ピストンチューバとは基本的にアメリカンスタイルの楽器のことを指します。なのでマウスピースもアメリカでこの楽器に合うタイプが開発されました。吹奏楽でよくあるB♭縦バスはブリティッシュ(イギリス)スタイルが原型となっています。

  • シルキーヘルバーグⅡ(Schilke HELLEBERGⅡ) アメリカ製

リム内径:32.8mm
スロート径:8.0mm
カップ形状:Vカップ
シャンク:ユニバーサル

ほとんどのプロ奏者が1本は持っている定番マウスピース。これでいい音が出ないはずがない名作です。クリアな発音と明瞭なサウンドが特徴。各社このヘルバーグスタイルというマウスピースの設計を参考にして派生系のマウスピースが作られています。C管ヨークスタイルの楽器には抜群の相性です。(約3万円)

  • ラスキー Laskey 28H or 30H

リム内径:32.9mm
スロート経:8.2mm
カップ形状:ヘルⅡより深いVカップ
シャンク:現在国内で入手できるものはアメリカンシャンクのみとなっています。

伝説のマウスピース職人、スコット・ラスキー氏の立ち上げたブランドで、現在でも多くのプロ奏者がメインマウスピースとして愛用しています。元々ラスキーさんはシルキーでマウスピース作っていた方で、チューバマウスピースの原型となるモデルを作り上げ、後世に残しています。
西部も12年前に買った最初のマウスピースがこのラスキーで、今現在も愛用しています。製作者の逝去により生産停止となっていましたが、近年生産再開しました。
復刻版と旧版を比較しましたが、完全なる同一のものではなく、それぞれに良さがありました。シルキーと比べてやや落ち着きのあるサウンドで、音に深みがあります。(約2.5万円)

  • ヨットカー J.K. Elite Series orchestra 28H or 30H ドイツ製

28H
リム内径:32.5mm
スロート径:8.00mm
カップ形状:Vカップ
シャンク:ユニバーサル

30H
リム内径:32.9mm
スロート径:8.00mm
カップ形状:Vカップ
シャンク:ユニバーサル

ヨットカーはヨーロッパを代表するマウスピースメーカーで、本モデルはラスキー(Laskey)を参考にして制作されています。もちろん単なるコピーではなく、細部までバランス良く設計し直されているためよく見比べると色々な工夫が見て取れます。
こっちのほうが若干全長も短く、シャンクも厚みがあります。芯があり、オープンなサウンド。ドイツ製なので、B&Sやマイネル、ベッソンとは非常に相性がいいです。リムの口当たりの違いでシルキーヘルバーグⅡと好みが分かれます。とにかくコスパ最強です。初心者は28Hがおすすめです。(約2万円)

  • ロメラブラス ROMERA BRASS 次田心平モデル「侍」スペイン製

リム内径:32.5mm
スロート径:8.25mm
カップ形状:Vカップ
シャンク:ユニバーサル

読売日本交響楽団チューバ奏者の次田心平氏のシグネチャーモデルです。とにかくコントロールしやすく息が自然と音になる感覚があります。芯のある音なのですが、艶のある響きも持ち合わせており、絶妙なバランスです。
リム内径をコンパクト目な32.5mmに抑えつつ外観形状も円錐形を採用し、程よい重量バランスとなっています。ヤマハの縦バスやロータリーでもなぜか相性がよく、使いやすいです。設計者の圧倒的なバランス感覚、感服です。(約2.5万円)

  • ブラスラボモモ Brass Lab. MOMO 68HL 日本製

リム内径:32.8mm
スロート径:8.3mm
シャンク:ユニバーサル
カップ形状:Vカップ
(Lはライトモデル、リムの軽量版です)

日本を代表するマウスピースブランド、ブラスラボモモは金属のミクロレベルまでこだわって研究されており、国内外のトッププレイヤーから高い評価を受けています
ポルト交響楽団のセルジオキャロリーノ氏が愛用しているのは有名ですが、シカゴ交響楽団のジーンポコーニ氏もこの68HLを近年使用しているとのことです。音響処理が唯一無二の響きと音の飛びを実現していて、ホールで聴き比べると違いがよく分かります。芯より響きが多い傾向があるので、奏者側でコントロールが必要。68Hは少し重量があり響きが豊か。4/4の楽器に合わせるなら68Hを試してみてください。(約4.5万円)

 ロータリーチューバC管, B♭管編

ロータリーの楽器はジャーマンスタイルに分類され、チューバとして最も歴史が古いです。最初に特許が出願されたのがF管ロータリーチューバなのは有名ですね。B♭管ロータリーとC管ロータリーのことを話し出すと収まりきらないので、また次の機会に…。B♭管ロータリーであっても日本の吹奏楽でボーラント・ウント・フックスやマイネル・ウェストン197を使うなんてことはまずありませんので、C管ロータリーと同じか、少し重量のあるモデルを選べば問題ないでしょう。ちなみに197や195ファフナーのような所謂ジャーマンスタイルの楽器の場合はブラゼルマイヤー、W.H.F.、シュミット、ティルツ、ペラントゥッチあたりから選んであげると最適なものが見つかると思います。

  • シルキーゲイブ(Schilke Geib) アメリカ製

リム内径:32.9mm
スロート径:8.0mm
カップ形状:ボウル型
シャンク:ユニバーサル

ピストンチューバ編の定番と同様やはりこのマウスピースを一番最初に紹介します。シルキーのゲイブモデル。ロータリーチューバに合わせると抜群の相性を発揮します。ヘルバーグタイプと並んでチューバの代表的なマウスピースの一つで、これを基に様々なメーカーがマウスピースを開発しています。
ロータリーはピストンに比べて音のコントロールが難しく、特にスラーなどはスムーズに演奏できるまで鍛錬が必要です。音のセンターにストレートにハマる定番マウスピースといえばこれで間違いないでしょう。音はラスキーと比較すると少し明るめです。

〜Fred Geib氏について〜
チューバ奏者を志し、父に連れられて15歳の頃から最も有名なチューバ奏者の一人であるオーギュスト・ヘルバーグ氏に弟子入りします。33歳の頃フィラデルフィア管弦楽団、その後ニューヨークフィルハーモニック管弦楽団でチューバ奏者としてグスタフマーラー、リヒャルトシュトラウス、ジャンシベリウスなどの偉大な指揮者の下で演奏しました。ゲイブ氏は1930年から20年間ニューヨーク市のジュリアード音楽学校でチューバを教え多くのチューバ奏者を世に送り出しています。その後この世を去る3年前までラジオシティミュージックホールオーケストラのチューバ奏者として活躍します。また時期に、ジョンフィリップスーザ、エドウィンフランコゴールドマンなど、多くの歴史的プロバンドにも出演します。 ゲイブ氏はC.G.CONNから販売された多くのチューバマウスピースの設計に携わりました。

  • ラスキー Laskey 30G アメリカ製

リム内径:32.9mm
スロート経:8.2mm
カップ形状:深めのUカップ
シャンク:アメリカンシャンク(輸入すればユーロもあり)

ラスキーの説明はピストンチューバ編を参考にしてください。30Hや28Hのヘルバーグスタイルのマウスピースと一番違う点はUカップであることです。適度な抵抗感が生まれるため、息の当てるポイントがわかりやすく、ロータリーチューバには最適です。ゲイブよりも深いカップが特徴で、B&S PT6やMRP、マイネルトゥオーノと合わせるとコレしかない、という相性を感じます。復刻版も流通してきていますが、完全な復刻とはこれまた違っていて、優劣ではありませんが音の芯の強さや響きの質が若干違います。ただ、今後復刻版のクオリティも安定してくると思いますし、今後に期待です。

  • ブラスラボモモ Brass Lab. MOMO 68G 管楽器調律コラボモデル 日本製

リム内径:32.8mm
スロート径:8.2mm
シャンク:ユニバーサル
カップ形状:Uカップ、ゲイブスタイル

日本を代表するマウスピースブランド、ブラスラボモモは金属のミクロレベルまでこだわって研究されており、国内外のトッププレイヤーから高い評価を受けています
西部が演奏業と並行して展開している管楽器調律というマウスピースや楽器の微細な吹奏感を調整する技術とモモのコラボモデルです。シルキーゲイブをベースにややリムを口当たり良くし、ラスキー30Gに近いカップ形状で少し浅めに設定することでコントロール性能を上げ、音響処理で生じるモニタ性能の変化を調律で調整し補っています。現在の西部のメインマウスピースです。(約4.5万円)

  • ペラントゥッチ Perantucci PT82 ドイツ製

リム内径:32.5mm
スロート径:8.2mm
カップ形状:Uカップ、ジャーマンスタイル
シャンク:ユニバーサル

ペラントゥッチはどんなタイプの演奏者にも対応出来る良く鳴り響くマウスピ-スを求めて長い年月にわたり追求し続けた二人の世界的な名テュ-バ奏者ダニエル・ペラントニ (アメリカ・インディアナ大学教授)、ロバ-ト・トゥッチ(元ドイツ・バイエルン州立オペラ劇場独奏テュ-バ奏者) 両氏が協力し設計されたマウスピースです。世界中のチューバ奏者が1本は持っているといっても過言ではないほどの圧倒的なシェアを誇ります。
芯の強い音が特徴で、ホールや広いところで試すとその良さが最もわかります。楽器との相性がとにかく良いです。(約1.5万円)

  • ヨットカー J.K. Elite Series orchestra 30G ドイツ製

リム内径:32.9mm
スロート径:8.00mm
カップ形状:Uカップ
シャンク:ユニバーサル

ヨットカーはヨーロッパを代表するマウスピースメーカーで、本モデルはラスキー(Laskey)を参考にして制作されています。もちろん単なるコピーではなく、細部までバランス良く設計し直されているためよく見比べると色々な工夫が見て取れます。
ラスキー比べるとヨットカーはより芯のある音で、音の深みはラスキーほどではないが、逆にそれが現代に求められるチューバサウンドとよくマッチしています。精密な作りで、金属の質も良い、お値段以上のマウスピースである。
(約2万円)

おまけ…F管チューバ編

F管は多種多様なので、自分が吹きやすいと思ったマウスピースでいいでしょう。ただ割と音大生、プロの界隈では使われているマウスピースは定番のいくつかのモデルに限られてきていると思います。代表的なものを紹介しておきます。

  • ペラントゥッチ Perantucci PT-64 & PT-65
    とりあえずこの2つがあれば困りません。ピストンにはもちろんロータリーF管への相性がいいです。
  • ヴォラーレ Volere F
    フラットリムとラウンドリムがあります。ロータリーでもピストンでも最強です。監修はロジャーボボ氏
  • ヤマハ ボボソロ
    元祖ソロマウスピースです。監修はロジャーボボ氏
  • ヤマハ セルジオ
    チューバのマウスピースのは珍しくCカップとなっていて、いい感じに響きのある音が出せますが、そこに頼りすぎるのは危険なマウスピース。化学調味料的なアレ。

この動画も是非ご覧ください

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