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皆さんおまたせしました、オタクの時間です。今回はメンバー、使用していた楽器とマウスピースを楽器を始めた頃まで遡ってまとめてみました。チューバを吹いている方、吹いたことのある方の殆どは吹奏楽部や金管バンドで始めた方が多いと思いますが、チューバサダーズのメンバーも同じく学校の部活でチューバに初めて触れています。
懐かしの学校備品から最新型の現在のチューバまで、出てきますので皆さんも吹いたことのある懐かしの楽器が登場するかもしれません。※本番数回試した程度のは割愛します。
◇楽器やマウスピースメーカーの解説もしながら各メンバーごとにまとめてみました。
まずは田村から。
管楽器の生産を1965年に開始したヤマハですが、全国の吹奏楽部の備品では幅広く普及しており低価格かつ高耐久、高品質な楽器が部活動の備品としても高い性能を誇ります。チューバではコンサート用からマーチング用、コンパクトモデルなどモデルの数も多く、カスタムシリーズではプロ奏者の愛用者も世界中に数多く存在します。
1887年の創業から130年以上経た現在、ヤマハグループの企業経営の「軸」となる考え方は、「ヤマハフィロソフィー」として体系化し表しています。
さらに2019年、ヤマハが人々の人生にもたらす価値を「ブランドプロミス」として定め、人々が心震わす瞬間を”Make Waves”という言葉で表現しました。ブランドと歴史
ヤマハ株式会社HP「ヤマハ株式会社」は1987(昭和62)年10月1日、その前身「日本楽器製造株式会社」から現在の社名に変更しました。
それは創業者山葉寅楠(1851(嘉永4)年4月20日生、1916(大正5)年8月8日没)が、静岡県浜松市で1台の壊れたオルガンの修理をきっかけにして創業を開始してからちょうど100年目の年でもありました。当社の商標「YAMAHA」はこの創業者の名に由来します。
1887年に浜松尋常小学校の壊れたオルガンの修理に成功したところからオルガン製作を決意し、1889(明治22)年浜松に合資会社山葉風琴製造所を設立しました。1897年(明治30)年10月12日には資本金10万円で日本楽器製造株式会社を設立し、初代社長に就任しました。
最初のマイ楽器はB&Sというトップブランドで、4/4サイズの使い回しのいいPT-20ですね。筆者は高校生の時にC管を初めて吹いたのですが、運指が全くわからず苦労した記憶があります。中学生からC管を吹いているというのはかなり強いですね〜
チューバを始めたタイミングが小学校4年生とメンバーの中では一番早く、B管もC管もずっとピストンの楽器を使っていますね。大学生になる前にF管を買っているのもかなり早いタイミングで、ガンガンチューバやってくぞって感じが伝わってきます。大学1年生の年に管打楽器コンクールがあったので、それに向けて早いうちからF管を購入したと動画でも話していましたね。
Eastmanはアメリカ最大手の楽器総合メーカーのひとつです。2年前にシャイアーズを買収したのをきっかけとして金管楽器製作を始めたイーストマン。生産は中国になるのですが、「中国製」のイメージを完全に払拭するハイクオリティの楽器を次々に発表して急速にブランドイメージを確立しました。チューバではヨークモデルの完成度が非常に高く、プロのオーケストラ奏者にも使用者が増えています。
F管マウスピースで少し悩んでいたみたいですが、これだ!ってのが見つかったみたいで大学2年生から現在までずっとヴォラーレですね。やはりF管には圧倒的な相性です。3年生ではイーストマンのヨークを購入していますね。発売して間もない頃の個体で、オケの仕事でも大活躍の一本のようです。マウスピースはヘルバーグⅡ一筋ですね。
楽器もマウスピースも変化なし。
楽器もマウスピースも変化なし。
ブログとしては後半がややつまらなくなってしまいましたが、大学生の頃に自分の奏法に合うマウスピースと楽器を選べているのは大きなアドバンテージです。マウスピースコネコネしている時期は大体オーソドックスなやつを選んで自分と向き合う時間が必要だったりしますよね。
マウスピースは2本とも銀メッキ、B管C管チューバは一貫してピストン、F管は定番のPT-10というオーソドックスなセレクトをしてきています。
鹿田さんは楽器のことについて喋ってもらうとマニアトークが止まらなくなってしまうので、こちらのブログ記事で完結にまとめてさせていただきます。
楽器を始めたのは中学生の時のようですが、スモールサイズの楽器やいわゆる縦バスではなくロータリーのB管で始めているというのがなかなかいいですね。マウスピースも初っ端からティルツのヒルガースと面白いですね。
マイ楽器はマイネルウェストンのトアーです。この時のトアーは日本に入ってきたばかりの個体で、ベルが今のものよりも小さくていい意味でコンパクトなサウンドです。ヒルスブルナーの4/4のC管もベルが小さいですが、こういう楽器は音が外れにくくて安定感があります。ボアサイズとベルの大きさって結構大事なんですよね。
〈B&S〉はドイツが世界に誇る、現代最高水準の金管楽器ブランドです。長い歴史の中、〈B&S〉はドイツザクセン州のマルクノイキルヒェンやクリゲンタールに拠点を置き、多くのマイスターや楽器ブランドを傘下に迎え入れて大きく発展してきました。現在ではマルクノイキルヒェンに製造部門を統合し、テューバを主とするトップ・レベルの金管楽器を製造しています。
「最高の吹奏感」、「正確な音程」、「豊かで美しい音色」─完璧な楽器を生み出すために、〈B&S〉は持てるすべての技術を注いでいます。これこそ、〈B&S〉の楽器が音楽家達の高い信頼を得て、今なお発展し続けている証なのです。
B&S HPより
大学生の頃は初めてF管を買って難しいソロ作品に取り組んだり、試験があったりコンクールがあったりと急ピッチで練習をしなければならないです。それもF管という未知の運指と感覚で完全に新しい楽器を始めるような感覚に近いです。ほとんどの人がこういうタイミングでマウスピースを色々を悩んだりします。
鹿田さんはスイスのチューリッヒ芸術大学に留学してたのですが、そこのチューバの教授であるAnne Jelle Visser氏は指導者として世界的にとても優れた方で奏法とマウスピースや楽器のバランスなど多角的にアドバイスをして生徒を排出しているとのことです。PT-10に買い替えたりトアーにラスキーの30Hを合わせたりとスタンダードな楽器にスタンダードなマウスピースで奏法をじっくりと完成することができたとのことです。
C管のヨークモデルは実際にオケで吹いたり、オーディションを受けたりしていく中でヨークの使用率の高さや様々な状況を加味して、トアーを売らずにイーストマンを買い足したようです。田村とも同じでコンパクト目なC管は売らずに残しておくことで対応できる幅を広げていますね。
マウスピースはもラスキー30Hを7年ほど使っていますね。シルキーのヘルⅡと並んで2大定番マウスピースです。というか、30HのHはヘルバーグさんのHですし、スコットラスキーさんは元々シルキーの職人さんですし、ほとんど同じモデルのような。古いタイプのヘルⅡとラスキーはリムの形や音もかなり似ていたりします。
チューバサダーズではC管を吹く機会の多い淋さんですが、F管とC管それぞれ一回ずつ楽器を買い替えています。本人からコメントももらっているので、それも一緒に見ていきましょう。
吹奏楽部を始めて、マウスピースだけは自前を買おうと言うことで楽器屋さんに定番を教えて貰って購入。良し悪しとかまるで分からなかったので音大受験まで使用。
第二次大戦終了間もない1948年、チェコ出身の13人の楽器製造者によって製造されたミラフォン・テューバは、その後またたく間に全世界でのトップ・ブランドにまで成長しました。音楽の世界が国際化していく中、ヨーロッパで、アメリカで、そして日本で認められたインターナショナル・サウンドは他の追随を許しません。数多くのトップミュージシャンに認められ、ハイテクノロジーと伝統的な職人の手作業とが見事に調和しています。
HELLEBERG Ⅱは高校3年生の春に佐藤潔氏に師事してC管PT20を選んで貰った時に合わせて購入。その後変える理由もなく2021年にBrass Lab. MOMO 68Gを買うまで10年以上愛用する。
2年生の時にロジャーボボ門下になってガンガンF管吹かされるようになりヤマハのYFB822sを購入。F管のテイストなどまるで分からないなりに試奏した中で圧倒的に吹きやすかったのでボボソロを選択。
ちょうど新発売で気になったヴォラーレを購入。今考えるとここが一番良かった時期なんだけどこの後不調期にハマり頭がバグって手放す。
その後F管を買い替え、エレクトラにハマるものがよく分からずコネコネ。
ただこうやって見るとどんな時期でも一応オーソドックスなものを選んでおり、独特なやつは趣味が合わないみたい。
B&S PT20はピストンの楽器でヘルバーグⅡを愛用していたが、ロータリー楽器のB&S PT6に替えたことで「ゲイブカップの方が良いのでは?」という意見を周囲から受け、何かいいものがないか探していたところで西部に相談してモモを購入。
30Gインナープラチナはスコット・ラスキー本人が削っていた旧版をベースにモモで削り出したもので、68Gに比べてよりソリッドでクリアな音を求めて2022年に購入。試奏した時に一音で惚れました。もうC管のマウスピースは買いません。
元AtelierMOMOの先代職人より全技術を受け継ぎ、進化を続ける国産のマウスピースメーカー。ハンドメイドで一本一本削り出されるマウスピースは金属の硬度や状態を最適な状態にコントロールされており、独自の音響処理を施すことで、圧倒的な響きの豊かさ、反応の良さを実現している。国内でも数少ない特注品のマウスピースを受注生産しており、国内外のプロ奏者らも多数愛用するなど、最高品質の日本製マウスピースを生産している。
「金管楽器を演奏家の方が吹奏される際に、その音楽表現を最大に満たすためのすべての条件を開発のコンセプトとして、演奏家と様々な研究を重ねた結果。金属素材のもっている硬度及び金属結晶粒をミクロレベルに掘り下げ、それを演奏するために一番良い金属状態にコントロールすることに成功した」
F管のマウスピースは正直まだ気になる時があるけど、
まあヴォラーレで上手くいかないなら自分を疑うことにしています。笑
こうして全体を見ていくとヘルバーグⅡもゲイブカップもアメリカのプレイヤーのモデルですし、C管にはリムが薄めの32.8ぐらいの内径のマウスピース、F管にはボボソロ系を好んで使っていることがわかりますね。やはりオーソドックスなマウスピースっていいですよね。自分の奏法や調子が上がり下がりしてもマウスピースはこれで楽器と相性いいんだっていう信頼感はスタンダードな定番モデルの強みですし、何より結局そういうところに戻ってくるという方は多いですね。
楽器の方はB&SのPT-20ピストンを使っていたところが田村と同じで、C管F管どちらもピストンを使っていたのが留学を経てどちらもロータリーの楽器へと買い替えていますね。
最後に筆者の西部です。チューバサダーズの中でも群を抜いてオタク気質であり、マウスピースをアレコレと試していた時間が多い。本当に無駄だったので自戒を込めてここにすべてを記しておくことにします。
楽器を始めたのが小学校のマーチングバンドだったので、初めての楽器も方に担げる形と座奏の形に変えられるコンバーチブルモデルでした。コーンのヘルバーグは楽器ケースに入っていました。
中学校ではマーチングと普通の吹奏楽とどちらもやる部活だったので、金管楽器はヤマハのマーチングブラスというシリーズが部員数分備品としてありました。今から考えたらすごく恵まれていますよね。あと、一番最初に買ったマウスピースは実はF管用なんです。自分のマウスピースが欲しいと両親に頼み込んでヤマハ銀座店に突撃して、たくさん吹いて一番吹きやすかったのを選んだのですが、なんの知識もなかったのですごくカップの浅いものを選んでいましたね。
不思議なのが、今でもF管を中心としたエクササイズでそれをC管に拡張していくようなスタイルのほうが自分にはピンときます。ラスキーはその後ジュニア管打楽器コンクールに出るときにアリアとブーレで深みのある音が出したいなと思ってこのときはカタログや雑誌などを読みまくってラスキーを購入しました。
高校に入ってチューバを頑張りたいとC管を買ってもらいました。楽器はヤマハの822です。これも使っている方結構多いのではないでしょうか。先日福岡のイベントで最新の個体を試奏しましたが、やはりこのモデルめっちゃいいですよ。マウスピースはティルツのダームモデル8Fなのですが、これも実はF管用…笑。シルキーのF用はアメリカンタイプだったのでかなりカップが浅かったですが、ティルツはドイツ人規格のF管用なのでカップがかなり深く、ボウルカップになっていました。これがヤマハの822にすごく相性が良くて受験まで、大学生の途中まで愛用していました。
いや〜今から考えるとちゃんとF管をバズして息流して丁寧に練習しろよって言いたくなりますが、ありとあらゆるマウスピース試してました。まぁそのおかげでこうしてめでたく楽器にもマウスピースにも詳しくなったわけですが、なかなか難しいですね。
留学はポルトガルへSergio Carolino氏の元へ学びに行っていたわけですが、セルジオ氏もブラスラボモモを愛用していたためその影響もあり、CもFも使っています。レッスンのたびに新作の試作品のマウスピースの試奏につきあわされていましたが、まともな感想が言えないとすごく不機嫌になってしまうので、小さな違いを聞き取りつつそれを英語で伝える特殊能力が磨かれました。そりゃマニアにもなりますよねw。ちなみにセルジオ氏は何吹いてもうまいので、ほとんどどれ使っても同じに聴こえます。快適そうに吹いてるかどうかが聴きどころです。
帰国後もかなりマウスピースは悩んでいまして、かなり時間を無駄にしました。
〈メルトン・マイネル・ウェストン〉が生み出す製品は、長年ドイツの職人たちにとっての手本となる存在であり続けています。マイネル家は7世代にわたり、最高の品質を生み出すために伝統の技と熱い職人魂、絶えることのない向上心のすべてを捧げています。
メルトン・マイネル・ウェストン HPより
製品が持つバランスのとれた音の広がりと抵抗感、自在な色彩の変化や音程のコントロールは、比類のない演奏表現を可能にします。
すべての〈メルトン・マイネル・ウェストン〉製品がこの優れた特長を備えており、音楽家の理想以上の高いパフォーマンスを発揮します。
日本で活動していく中で色々と思うこともあり、今の楽器に落ち着きました。ラーセンも良い楽器だったのですが、自分には音の自由度が高すぎて、扱いがかなり難しかったです。MRPもトラディションもすごく気に入っています。
マウスピースは一番最初に買ってもらった30Gをモモさんに持ち込んでそれをベースにほぼ同じ形に削り出してもらいました。やはり楽器を始めた頃の組み合わせに戻ってくるのはありますね。個人的にはゲイブカップが好みというのもあるでしょう。今ではヴォラーレと30Gでマウスピースは確定していますし、特に不満もありません。鹿田さんの言葉を借りると奏法が完成したということでしょう。
楽器やマウスピースの使用歴を見ていくとやはり一貫してヘルバーグⅡやラスキー系が強く、F管ではロジャーボボが設計したフラットリムの流線型マウスピース、又はPT64,65あたりのユーザーが多いようです。楽器やマウスピース選びの参考になりましたら幸いです。